保健科学東日本が受託している25OHビタミンD(CLEIA)検査とは
ビタミンDは、食事から摂取するだけではなく、紫外線を浴びることによって皮膚でも生み出されます。
体の中で活性型ビタミンDに変換され、腸管からカルシウムやリンが吸収されるスピードを向上させるという働きを持ちます。
カルシウムやリンの吸収効率も高まり、骨やミネラルの代謝を維持するためにも重要な役割を担っているのです。
保健科学東日本では、私たちの体にとって重要な役割を持つビタミンDを調べる25OHビタミンD(CLEIA)検査を受託しています。
以前は、保健科学東日本で25OHビタミンD(ECLIA)検査を行っていましたが中止され、2021年10月から25OHビタミンD(CLEIA)検査を受託するようになりました。
この検査は血清を用いて行われ、30.0ng/mL以上だとビタミンD充足状態、20.0ng/mL~29.9ng/mLだとビタミンD不足、20.0ng/mL未満だとビタミンD欠乏と判断されます。
体内のビタミンDが欠乏状態になってしまうと、カルシウムの代謝に異常が生じる可能性もあり、骨粗しょう症の原因となる恐れもあります。
骨粗しょう症になると、転倒や骨折のリスクが高まるほか、二次性副甲状腺機能亢進症やビスホスホネートなどの骨吸収抑制剤に対する反応性も低下する要因となります。
子どもがビタミンD不足や欠乏状態になった場合、骨の成長に障害が生じます。
姿勢が悪くなったり、足の骨が曲がったりする原因となってしまうのです。
さらに、くる病(骨軟化症)になるリスクも高まるため、ビタミンDが不足するのは人体にとってデメリットしかありません。
ビタミンDが不足または欠乏状態になっているケースは、保健科学東日本の検査結果やそのほかの研究でも珍しくないことがわかっています。
JPOS(Japanese Population-based Osteoporosis)研究によると、50歳以上の女性およそ1,200人を対象に検査した結果、約50%が欠乏状態、約35%が不足状態にあることが判明しました。
追跡調査の結果からはビタミンDの血中濃度が低ければ低いほど、年齢を重ねた時に骨折するリスクが高いことも明らかになっています。
年齢を重ねると骨はどうしても脆くなってしまうものですが、ビタミンDが欠乏または不足状態にあるとそのリスクはさらに高まります。
自分自身がリスクを有しているか確認するためにも、保健科学東日本が受託している25OHビタミンD(CLEIA)検査を受けるメリットは大きいです。
保健科学東日本の検査でビタミンDが不足または欠乏しているとわかったら、サプリメントやビタミンDを多く含む食品(天日干しのしいたけやきくらげ、鮭など)を積極的に取り入れるようにしましょう。