保健科学東日本で受託するサイトメガロウイルスIgG抗体について
保健科学東日本では、サイトメガロウイルスIgG抗体に関する検査を受託しています。
サイトメガロウイルスは、1回感染してしまうと潜伏感染が成立し、感染した人の免疫状態によって再活性化するのが大きな特徴です。
基本的には、感染しても軽症もしくは無症状ですが、移植患者や妊婦の場合は感染時のリスクが大幅に高まります。
また、妊娠期間中に初めてサイトメガロウイルスに感染した場合、胎盤を通じて胎児に感染してしまい、発達途上の中枢神経系に障がい(小頭症や精神遅滞、運動障害、難聴など)が生じる可能性があります。
先天性のサイトメガロウイルス感染症は、先進国におけるもっとも重要な先天性ウイルス感染症と言われるほど重大なリスクになっているのです。
日本国内における先天性の感染者数は300人に1人で、他の先天性代謝異常と比べると出現率は高めです。
ワクチンも実用化されていないため、早期対策に向けた取り組みが望まれています。
母乳を介した感染だけではなく、子どもの唾液や尿からもサイトメガロウイルスが多く見つかっていることから、家庭内での感染が最も多いと考えられています。
また、輸血や性行為による感染も認められています。
移植した場合に感染すると、発熱や間質性肺炎、腸炎、肝 炎、網膜炎、脳炎を引き起こすケースが多いです。
そして健常な人が感染すると、発熱や肝機能異常、間質性肺炎、異型リンパ球増多など伝染性単核症様の症状を引き起こすケースが多くなっています。
できるだけ早いタイミングで感染に気付くべきですが、サイトメガロウイルスに感染しても症状だけで診断するのは非常に難しいです。
そのため、抗体の有無を検査しなければいけません。
腎移植後のサイトメガロウイルス感染症の診断ガイドラインにおいても、移植してから1ヶ月ごとに再活性化していないか確認するため、保健科学東日本も実施しているIgG抗体もしくはIgM抗体の検査を受けるように推奨しています。
保健科学東日本が行っているサイトメガロウイルスIgG抗体の検査は、CLIA法を採用しています。
この検査は血清を用いて行い、IgG抗体はAUが6.0mL未満だと-、6.0mL以上だと+という判定になります。
サイトメガロウイルスに感染した場合、軽症の場合は治療をせずに済む場合が多いです。
しかし、状況によっては抗ウイルス薬の投与が必要になるケースもあります。
感染の有無を早期発見し、適切な治療を受けられるようにするためにも、保健科学東日本が受託するサイトメガロウイルスIgG抗体の検査を受けることは重要です。
保健科学東日本の検査なら、2日から4日で結果がわかるので治療にもスピーディーに移行しやすくなっています。