保健科学東日本で提供している循環器疾患関連遺伝子多型検査とは

保健科学東日本では生活習慣病にかかわる検査もいくつか実施しています。その中の一つに循環器疾患関連遺伝子多型検査があります。保健科学東日本が提供しているこの検査では、疾患と深く関連性のある4つの遺伝子に関する検査が可能です。遺伝子レベルで検査を行うことで、将来どのような循環器系の疾患にかかりやすいかを判定していきます。 保健科学東日本で提供している検査の一つがPGISと呼ばれる酵素の検査です。プロスタサイクリンという血管拡張作用のある物質を作る酵素のことで、この酵素の働きには個人差が見られることから心筋梗塞や脳梗塞のリスクに関与していると言われています。2つ目はFSHRの検査です。FSHRはFSHという下垂体ホルモンの一種が作用する受容体をさします。FSHが作用するとエストロゲンという女性ホルモンが分泌されます。エストロゲンには血管拡張の働きがあるため、FSHRの遺伝子多型の影響でFSHに個人差が生じ、エストロゲンの産生が減少すると高血圧が起こりやすいです。FSHRの遺伝子検査をすることで女性の閉経後高血圧症の発症リスクを推測できます。

3つ目の検査対象としてNPRAがあります。ヒトナトリウム利尿ペプチドというホルモンが作用する受容体のことです。ヒトナトリウム利尿ペプチドは利尿作用や血管拡張作用があるといわれており、血圧をコントロールするにあたって重要な役割を担っています。このホルモンが作用するNPRAをつくる遺伝子の多型によって、その構造に個人差を生むため、心筋梗塞や高血圧症になりやすいかどうかが変わってくると言われています。最後に保健科学東日本の提供する検査としてSTRK1領域と呼ばれるものがあります。これは染色体領域で、脳梗塞の発症と深く関係している領域といわれています。この領域にどのような遺伝子の組み合わせが見られるかチェックします。この組み合わせによって、将来どれだけの脳梗塞の発症リスクがあるか推定します。

保健科学東日本の循環器疾患関連遺伝子多型検査をすることで、治療が遅れると深刻な結果につながりかねない高血圧症や脳梗塞、心筋梗塞などの将来の罹患リスクがわかります。もし危険性が高いという結果が出れば、生活習慣に気を付ける必要があります。循環器疾患を予防するには生活習慣を見直すことが大事です。例えば塩分控えめの食事を心がけることなどです。1日の塩分摂取量は6g未満にするのが好ましいといわれています。そのほかには過度な飲酒を控えたり、禁煙したりなども推奨されています。このように保健科学東日本の検査を受けることで、早めの対策を講じることができます。"